新しいラボメンバーを募集しています!
現在、私たちの研究室 (国立成育医療センター 小児生理学研究部) では、常勤研究スタッフの候補者を探しており、博士研究員さん・大学院生さん・研究補助員さん・事務補助員さんの募集を行っています。皆様の希望・好み・武器・展望を尊重して研究テーマを選び、世界水準を見据えて研究に取り組みます。
特に研究員のポジションが現在availableになっておりますのでぜひ加入をご検討下さい!ラボのリソースを使って業績を上げてキャリアを進展させて下さい。
研究員
小児生理学研究部で基礎研究に取り組んでいただくポジションです。生物学・生化学・生物物理・インフォマティクスなど個人の強みとラボの方向性を活かして実験研究に取り組んでください。個人の情熱や展望・方向性を尊重します。研究者として大きくスケールアップする機会にして下さい。
「国立成育医療研究センターの財源」に基づく雇用となります (1年ごとに更新あり)。
_成育には若手研究者の自立支援策が多く、成育や国内・国外へ羽ばたくPI研究者の育成に取り組んでいます。研究留学も支援します。
_事前のメール相談やウェブ面談・ラボ見学などもご希望でしたら御連絡下さい。その際は、履歴書またはCVを森宛てに送って頂けるとスムーズかと思います。
適任者が見つかり次第終了となります。お早めにご連絡下さい。ラボ見学や事前相談もいつでも受け入れています。
_大学院生も募集中です。各御所属の大学から参加可能であるほか、連携大学院として東北大学医学系研究科や埼玉大学理工学研究科の大学院修士・博士課程の履修 (学位取得) が当研究部で完了できます。成育医療センターでの実践的な生命医科学研究を身につけて、世界に羽ばたいてください。
現在受給中の競争的研究費
私達の研究室の研究内容
多角的研究アプローチ
生命は解明されていないことばかりですが、病気も同じです。疾患の謎を解き明かすにはどのようなアプローチも同等に重要です!たとえば、物理学のアプローチや化学・数理・インフォマティクスのアプローチも極めて重要と考えています。
特に物理や数理にバックグラウンドをもち、生命科学や医学への応用を視野に入れておられる方は当ラボまで御連絡ください!ロードマップを共有させて頂き、いっしょに研究をさせて頂けたらと思います。
小児難病の研究拠点として
成育医療センターは国立の小児病院として多くの患者様が受診され、病態研究や治療開発が期待されます。基礎研究者として最高水準の研究環境に身を置き、患者と家族のためにできることをどんどん拡張し、難病の治療現場にある課題を根本的に解決する使命に答えるため、ともに研究に挑んでいただけないでしょうか。研究者として力量を磨き、またその力をお持ちの方はそれを際限なく発揮していただける支援基盤をつくります。ぜひ無限にはない時間を有効に使える場として当研究室にいらして下さい。
進行中のプロジェクト
私達の研究室では、現在、数多くのプロジェクトが進行しています。以下に一部をご紹介します。
- 若年性の分子実体解明
- 若年期に生体がサイズ・機能のプラス変化を維持できる分子機構の解明に取り組んでいます。特にエネルギー代謝の分子マシナリーに根本的な違いがあり、若年細胞は高分子合成や機能的トリミングに有利な細胞内環境を作ります。
- 若年期に旺盛な分子合成により細胞内は分子で充満しますが、ガラス化することなく流動性を保ち、分子の輸送が滞ることなく行われます。このような分子輸送のロジックの解明に取り組みます。
- 神経科学研究
- 小児の神経発達に着眼した動物モデル研究やバイオインフォマティクス研究を行っています。発達障害のモデルマウス解析や患者様で発見された遺伝子多型の機能解析を行っています。ニューロサイエンスは発展が著しくとても面白いフィールドです!!
- ファイバーフォトメトリやオプトジェネティクスによる脳機能の生理学解析も行っています。発達期のマウス行動解析は新生児マウスが発する超音波音声 (ultrasonic vocalization) の研究を行っています。
- ステムセル (幹細胞) 研究
- 再生医療への応用の観点から、小児期にふんだんに存在する組織幹細胞 (tissue stem cell) や iPS細胞研究を共同研究者の支援を得て実施しています。小児期は脳・心臓などでも分裂増殖が起こります。組織幹細胞のdeterminationがなされる機序や小児特有のステムセル機能について研究しています。
- 代謝
- 小児の活発な成長・発達を担うエネルギー代謝機構について研究しています。小児期にはミトコンドリアなど細胞代謝を担う機能に大人と違う特殊性が存在します。小児期特有の代謝を理解して利用する技術開発を行っています。
- 細胞競合による多様性コントロール
- 成長期には生存戦略の観点からも多様性のある細胞が積極的に生み出されますが、その多様性はコントロールされます。形態異常やガン化を防止しながら、環境変化に耐性のある細胞を生み出す機構について、細胞競合の観点から解明に取り組んでいます。
- バイオインフォマティクス
- プログラミングを使い、膨大量のデータ解析を行い、新規の生命現象の発見につなげます。
- シングルセル解析(scRNA-seq, snRNA-seq, 空間トランスクリプトーム解析)により新規の細胞集団を同定します。
- 成育医療センターのアドバンテージを活かし、ゲノミクスの新技術開発に取り組みます。
- 難病の治療研究
- あらゆる新規技術を用い、難病の治療戦略を立案し、モデル検証を進めます。遺伝子治療・細胞治療・若年性標的治療など技術的な限定を設けず、分子病態に応じた治療戦略を選択・開発します。
- 臨床応用を見据えた治療研究を実施します。
ひとり立ちした研究者になるための支援
個々人の研究テーマの選択
研究テーマは、学生さん1人1人のやりたいことや技術背景、好みや将来的な目標に基づいて、段階を踏んで決めていきます。大学院生は、皆さんが異なった目標や将来像をもっています。それぞれの方の目標に応じて、研究内容を熟慮して決めていきます。
それぞれの方の技術水準に応じて、基盤となる技術や知識の習得を進めます。技術習得にともなって最適な課題設定を行います。
取り組む研究テーマは、上記プロジェクトから選んでも良いし、全く新規のプロジェクトを新たにはじめて頂いても構いません。
テーマ選択のやり方 (例)
あまり研究経験はないが臨床系の応用を目指した先端研究に従事したい ➔ ラボで走っているプロジェクトのチームで伴走して基礎技術を学び、徐々に独り立ちしたプロジェクトを担当する
これまでのキャリアや経験、今後の進路を考慮しつつ大学院研究で成し遂げたい ➔ 各自の経験・興味や将来の方向性を加味したプロジェクト選定を行い、ラボ卒業時には自らその研究フィールドを牽引できる地力を付けることを目指す
これまで培ってきた素養はあり、臨床応用やインフォマティクス解析など一段、応用性を高めて社会貢献や国際貢献を模索したい ➔ ラボで走っている臨床研究を担ったり、患者様を対象とした研究に従事するなどしてより社会貢献や臨床応用が感じられる研究に取り組む
役に立つ技術の習得
いずれのプロジェクトを推進した場合も、将来的にひとり立ちした研究者としてやっていけるように土台となる技術や知識を習得します。
さらに武器となるような先端技術や専門性の高い技能の習得も積極的に推し進めます。
_研究の発展には際限がありませんので、ご自身の目標に向かって技術を推進するサポートを行うとともに成長過程で伴走します。
世界に通用する研究能力の修練
研究は世界中で行われており、生命科学研究は国内で完結するものではありません。私もアメリカ留学を経て、事前には想像もしなかったような成長の機会を与えていただきました。研究者としてだけでなく、ひとりの大人として、成長を促してもらえるような素晴らしい出会いの数々がありました。
_ネットでもたくさんのことを知れますが、実際に肌で感じる海外経験は強烈です!大学までで学んできたたくさんのことも役に立ちます。近い将来の海外でのキャリア構築も積極的に支援します。
海外での研究を望まない場合も、海外の研究者と対等に研究協力体制を築き、世界の研究者と切磋琢磨していけるよう、英語力や議論能力についても支援します。
実験研究以外の支援
学振やグラント応募への技術指導と支援
研究者としてやっていくために不可欠な能力が競争的研究資金 (= グラント) の獲得にあります。私も勉強中の身でそれが終わる日は来ません。しかし、私のできる範囲のノウハウを伝授します。グラント・ライティング (grant writing) には、論文の執筆に必要なサイエンティフィック・ライティング (scientific writing) と同様に、おさえておくべきポイントが数多く存在します。
「学振 (がくしん)」とは、日本学術振興会が担う競争的研究資金のうち、特に大学院生や博士研究員が応募資格をもつものです。その準備過程は長く時間を要し、指導体制があると、より効率的なプロセスになります。書き方の基本を伝えて積極的に支援します!
論文執筆の指導と支援
論文の執筆は、英語で科学的かつ論理的な論述を行わねばならず、技能を要します。また、分量も膨大になりますので全体像を把握しながら進める必要があります。完全に独習することも可能だと思いますが、おさえるべき要点が多数あります。それぞれの方の技能段階に応じて、その研究者のよりどころにできるような執筆技能が習得できるように支援します。
論文が書けることはその後のキャリア形成に役立ちます。独立する・留学する・自らの研究を推進するとき、自分の力で論文が書けると有利です。ぜひ私たちのチームでその技術を習得して下さい。
大学院生・大学生の論文業績
田埜 郁実さん
Ayami Tano#, Yosuke Kadota#, Takao Morimune#, Faidruz Azura Jam, Haruka Yukiue, Jean-Pierre Bellier, Tatsuyuki Sokoda, Yoshihiro Maruo, Masaki Mori*
(#, equally contributing authors)
Juvenility-associated lncRNA Gm14230 maintains cellular juvenescence.
Journal of Cell Science, doi: 10.1242/jcs.227801, 2019
門田 陽介さん
Yosuke Kadota#, Faidruz Azura Jam#, Haruka Yukiue#, Ichiro Terakado, Takao Morimune, Ayami Tano, Yuya Tanaka, Sayumi Akahane, Mayu Fukumura, Masaki Mori*
(#, equally contributing authors)
Srsf7 establishes the juvenile transcriptome through age-dependent alternative splicing in mice.
iScience, doi.org/10.1016/j.isci.2020.100929, 2020
塚村 篤史さん
Emi Hibino#, Yusuke Ichiyama#, Atsushi Tsukamura#, Yosuke Senju, Takao Morimune, Masahito Ohji, Yoshihiro Maruo, Masaki Nishimura, Masaki Mori*
Bex1 is essential for ciliogenesis and harbors the biomolecular condensate-forming capacity.
(#, equally contributing authors)
BMC Biology, 2022.
Atsushi Tsukamura, Hirotaka Ariyama, Satoko Miyatake, Satoko Okado, Sara Sultana, Ichiro Terakado, Takefumi Yamamoto, Shoji Yamanaka, Satoshi Fujii, Haruka Hamanoue, Ryoko Asano, Taichi Mizushima, Naomichi Matsumoto, Yoshihiro Maruo, Masaki Mori*
KNTC1 introduces segmental heterogeneity to mitochondria
Disease Models & Mechanisms, 18 (3): DMM052063, 2025
ラボ内イベント
- ラボ・ミーティングとミニ・レクチャー
- 週1回の全体ミーティングで1人1人の実験の状況をシェアします。
- トピックになるようなポイントや生命現象・技術について、森がミニ・レクチャーを行います。
- 論文輪読会
- 週1回、Nature誌など目標とする有力ジャーナルの内容をシェアします。学生さんが特に重要と考えた論文を重点的に読んで紹介し、議論を行う場にもなっています。
- 論文を精読することができるようになります。
- 将来的に自分がライフワークにできるような研究に出会うことがあります。
- 統計学の輪読会
- 統計学の体系的かつ基本的な知識を身につけるために、週1回の輪読会を行っています。
学生さんの成果
卒後に研究者としてひとり立ちできるように、大学院生は多様な経験を積み、場数を踏み、業績を得る必要があります。積極的に対外的な活動に参加することを支援しています。
- 論文
- 学生さんの実力が最大限に発揮される状況を整えて、ハイインパクトジャーナルを含めて投稿します。
- 学会発表
- 学会や研究会での発表経験はその後のキャリアにおいても重要です。希望に沿って積極的に発表の機会をもてるよう支援します。自分と似たような研究者との出会いによって一層モチベーションが上がることも珍しくないありません。研究を超えた友達を作る機会でもあります。
- たくさんの学生さんが発表し、受賞もされています!
- Faidruz Azura Jam 新学術領域会議「脳構築における発生時計と場の連携」優秀ポスター賞
- 森宗 孝夫 第61回日本小児神経学会 優秀ポスター賞
- 学会参加
- 若手研究者に主役になって活躍していただけるような研究会の開催もなされています。例えば、細胞競合の研究フィールドではこれまで長きに渡り学生が口頭発表して自由に議論できる場が作られています。そのような場にも加わって研究者としての地力を育みます。
研究室の見学
- 興味をもってくださった方は、ぜひご連絡ください !何か質問などがございましたらメールなどでご連絡ください。
- ラボにもいつでもいらして下さい。研究所や研究室を御案内します。住所は157-8535東京都世田谷区大蔵2-10-1です。近くに区内最大の砧 (きぬた) 公園があり、緑あふれた穏やかな環境です。
- 連絡先:
- 森 雅樹
国立成育医療研究センター 小児生理学研究部
- CV (研究略歴)
- mori-ma@ncchd.go.jp
- 森 雅樹
- 連絡先:
